3月16日から数日の宮城県南部放射能異常
2011年 06月 09日
事故直後のデータに公表漏れ6月8日 4時54分
東京電力福島第一原子力発電所の事故直後に、避難などの対策に生かすため実施された「緊急時モニタリング」などのデータの一部が公表されていなかったことが分かりました。文部科学省は、これまで公表されたデータと大きく変わる値はないとしていますが、「混乱のなかで公表漏れがあったのは大変申し訳ない」と話しています。
公表されていなかったのは、避難や飲食物の摂取制限などを決める参考にするため、福島県が調査した「緊急時モニタリング」と土壌などの放射性物質の濃度を測定したデータの一部です。公表漏れのデータは発電所から20キロ以上離れた地域で測定され、「緊急時モニタリング」は3月30日を除く3月16日から4月4日までのデータで、土壌などの放射性物質の濃度の測定結果は3月16日と17日のデータです。文部科学省は、これらのデータはこれまで公表されたデータと大きく変わる値はなく、住民の防護対策に影響はないとしています。文部科学省によりますと、今回の事故で国が地元と共同で実施する調査は、3月16日以降、文部科学省が公表することに決まっていましたが、福島県が独自に調査したデータはどちらが公表するか十分調整していなかったということです。文部科学省は「福島県が発表していると思い込んでいた。混乱の中で公表漏れがあったことは大変申し訳ない」と話しています。また、4月5日以降のデータについてはすべて公表していて、漏れはないとしています。このほか、文部科学省が3月に実施した大気中や土壌の放射性物質の濃度を測定したデータについても、4日分、公表漏れがあり、これらのデータは順次ホームページなどに掲載していくとしています。
東電「混乱しデータ放置」 原発事故直後の非公表を釈明2011年6月8日13時22分
東京電力は8日、福島第一原子力発電所の事故発生直後のモニタリングデータを公開していなかったことについて、調査結果を公表した。当時、記録のやりとりは手渡しやファクスで、混乱・人手不足により未送信や受信に気づかずに放置していたことがあったため、とした。
東電によると、未公表だったのは3月11~25日の敷地内のモニタリングデータ。発電所から本店に送られ、ホームページで公表する。2分ごとに計測されていたデータを、通常ホームページでは10分おきに公表していたが、明確な基準がなく、10分間隔でよいと考え公表しなかったことも原因の一つだったという。
これがNHKと朝日新聞の記事です。しかし宮城県は3月14日から県南部の放射線観測を行い県ホームページに公表しています。このことを伝えたブログ超伝導5月記事は以下のようです。
仙台中央部での値は最近はo.9ミリシーベルト年
で事故の影響は少ないようだ。しかし3月16日近くの3日ほどは仙台でも3ミリシーベルト年ほどの高い値を示した。この時、宮城県内の海岸地方がが高い値をしめした。原発事故の影響は福島県と宮城県の県境に表れておりこの付近の細かい測定と公表が不可欠である。
特に南部の山元町では12ミリシーベルト年の高い値を示した。NHKニュースの中で”3月16日から4月4日までのデータで、土壌などの放射性物質の濃度の測定結果は3月16日と17日のデータです。文部科学省は、これらのデータはこれまで公表されたデータと大きく変わる値はなく、住民の防護対策に影響はないとしています。”
とありますが宮城県では異常に高い値が観測されていたわけです。
原発事故の経過(6月8日読売新聞)を見ると3月16日直前には原発3号機と2号機の燃料棒落下が相次いで起こっています。宮城県の放射能の急激な上昇はこれによりと思われますが、文科省の福島県での観測にかからなかったようです。
[山下