避難先で農業再開
2011年 05月 17日
避難先で農業再開 ~山元町でNPO後押し~
山間部に位置する山元町真庭地区の農地で3日、被災農家の15人が共同でビニールハウスの組み立て作業に汗を流した。15人は近くの区民会館で避難生活を送っており、農地は地元農家から無償で借り受けた。ハウスでピーマンやナスの苗を栽培し、避難所の食材とすることを計画している。
この取り組みは、地域づくりに取り組んでいるNPO「亘理山元まちおこし振興会」が被災農家を後押しするために始めた。事務局長の岩佐哲也さんは「農業を続けたい人が多く、少しでも希望を与えられれば」と話す。地域住民との仲介をするほか、必要な資材なども提供する。
真庭地区には、沿岸部の新浜、笠野の両地区の住民らが避難する。両地区は津波で住宅が流され、農地も津波の塩害で作付けができない状態だ。
今回ビニールハウスを建てた農地(1000平方メートル)の近くには、ジャガイモやニンジンなどを栽培している農地(1800平方メートル)もある。作業にあたった斎藤一雄さんは「避難所生活で体がなまっている。農作業で気を紛らすことが出来るのはありがたい」と話す。収穫量が増えれば、直売所で販売していく考えだ。

